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国交省、車体整備事業者による適切な価格交渉を促進するための指針を発表

25.03.04

国土交通省は3月4日、車体整備事業者による適切な価格交渉を促進するための指針を発表した。これは、車体整備事業者にとって、労務費転嫁など、適正な価格交渉を支援するものとなる。指針策定の背景には、車体整備事業者と損害保険会社との交渉において、労務費や原材料費の上昇が価格に反映されにくい現状があり、それが政府に認識された形だ。公正取引委員会の調査でも、労務費の転嫁率が低い業種であることが指摘されたことが影響した。

本指針は、車体整備事業者が適切な価格交渉を行うための取り組みをまとめたもので、請求の透明性・公平性を確保しつつ、労務費転嫁を含む適正な価格交渉を目指す。特に注目されるのは、自動車保険を使った事故車修理において、レンタカー費用や産廃処理費用などの間接損害について、修理を請け負った車体整備事業者が保険会社から計上を認めてもらえなかった問題に、見積書・領収書の標準様式を通じて暗に示している点。そして、日本自動車車体整備協同組合連合会が作成した車体整備記録簿が標準様式の例として掲載されたこと。日車協連の取り組みが国交省に認められた形になった。

車体整備事業者が取り組むべき事項として、自社の責任と考えによる見積作成、人件費上昇などを考慮した工賃単価の提案、標準作業時間と実態を踏まえた価格請求、標準様式による「見積書・領収書」「作業記録簿」の使用、代車費用の支払いに関する考え方の理解、透明性・公平性が疑われない請求・説明、損害保険会社との交渉における留意点、協定に時間を要する場合の対応、依頼者への適切な情報提供などが挙げられている。

国土交通省は、関係業界団体と連携し、車体整備事業者の取り組み状況を確認するとともに、関係省庁と協力し、価格交渉の実態・課題を継続的に把握する。指針には、都道府県別の最低賃金の上昇率や、関連業界別の春季労使交渉の妥結額の上昇率などが参考資料として掲載されている。また、別紙として、「見積書・領収書」と「作業記録簿」の標準様式が示されており、これらの様式を通じて、これまで保険会社との間で明確になっていなかった費用項目についても、透明性のある請求を促す意図が読み取れる。